外国人材を受け入れている企業から、よくいただくご相談の一つが、
「自己都合で辞めた場合でも、帰国費用は会社が負担しなければならないのでしょうか?」
というものです。
「本人の都合で退職するのだから、帰国費用も本人が負担するのでは?」と考える企業も少なくありません。
しかし、特定技能制度では、必ずしもその考え方は正しくありません。
今回は、特定技能外国人の帰国費用について、制度の内容を分かりやすく解説します。
原則は「本人負担」
特定技能制度では、帰国費用は本人が負担することが原則です。
そのため、退職後に自分で航空券を購入できるだけの資力がある場合には、企業が帰国費用を負担する必要はありません。
本人が負担できない場合は企業が負担
一方で、本人に帰国費用を負担する資力がない場合には事情が変わります。
特定技能基準省令では、
特定技能外国人が帰国費用を負担できない場合には、受入企業(特定技能所属機関)が帰国旅費を負担し、円滑な帰国のために必要な措置を講じなければならない
と定められています。
ここで重要なのは、
「本人がお金を持っているかどうか」
が判断基準であり、
「なぜ帰国することになったのか」
ではないという点です。
自己都合退職でも企業負担になる?
答えは、
本人が帰国費用を負担できなければ、企業負担となります。
例えば、
- 自己都合退職
- 契約期間満了
- 会社都合による退職
このようなケースであっても、本人に帰国費用を支払う能力がなければ、企業が帰国旅費を負担することになります。
本人に責任がある場合でも同じ考え方
「本人に責任がある場合はどうなのか」
という質問もよくあります。
例えば、
- 虚偽の申告をしていた
- 就業規則違反により懲戒解雇となった
- 信用失墜行為により解雇された
このようなケースでも、
帰国費用については、本人に責任があるかどうかだけで判断されるものではありません。
出入国在留管理庁の特定技能運用要領では、
「帰国することとなった原因(行方不明となった場合を除く。)を問いません。」
と明記されています。
つまり、自己都合退職であっても、本人の責任による解雇であっても、
本人が帰国費用を負担できない場合には、企業が負担することが原則です。
行方不明となった場合は例外
一方で、運用要領では例外も示されています。
それが、
外国人本人が行方不明となった場合
です。
この場合は、「帰国を支援する」という前提自体が成り立たないため、通常の帰国費用負担の考え方とは異なります。
したがって、
「帰国理由は問いません」
という原則にも例外がある点には注意が必要です。
帰国費用とは何を負担するのか
企業が負担するのは、単に航空券代だけではありません。
運用要領では、
- 帰国旅費(航空券等)
- 空港までの交通費
- 円滑な帰国に必要な支援
なども含めて対応することが求められています。
そのため、帰国が決まった際には、本人任せにするのではなく、企業として必要な支援を行うことが重要です。
実務上の注意点
実務では、
「自己都合だから会社は負担しなくてよい」
という誤解が非常に多く見られます。
しかし、制度上は、
「本人が負担できるかどうか」
が最も重要な判断基準です。
退職理由だけを理由に帰国費用の負担を拒否してしまうと、特定技能制度の運用に反する対応となる可能性があります。
対応に迷う場合は、運用要領や最新の行政資料を確認し、必要に応じて専門家へ相談することをおすすめします。
まとめ
✅ 帰国費用は本人負担が原則
✅ 本人が負担できない場合は企業が負担
✅ 自己都合退職でも対象
✅ 本人の責任による解雇でも対象
✅ 帰国理由は原則問わない(※行方不明を除く)
岡山県で外国人雇用をサポートしています
伊達行政書士事務所では、岡山県内の企業様を対象に、特定技能制度をはじめとする外国人雇用に関するご相談を承っています。
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そんな疑問がありましたら、お気軽にご相談ください。

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