法人化・吸収合併・吸収分割などで在留資格変更が必要になる場合があります
特定技能外国人を雇用している企業では、外国人本人の在留資格だけでなく、受入れ企業である「特定技能所属機関」側の変更にも注意が必要です。
出入国在留管理庁の運用要領では、個人事業主の死亡や法人化、法人の吸収合併・吸収分割などにより、特定技能所属機関の法人格に変動が生じた場合、在留資格変更許可申請が必要となることがあるとされています。
つまり、
「会社の手続きだから、登記や税務だけ対応すればいい」
とは限りません。
特定技能外国人を受け入れている場合には、在留資格上の手続きも同時に確認する必要があります。
どんなケースで注意が必要?
代表的なのは、次のようなケースです。
・個人事業主が亡くなった
・個人事業から法人化した
・会社が吸収合併した
・会社が吸収分割した
・その他、特定技能所属機関の法人格に変動が生じた
こうした場合、雇用の実態が続いていたとしても、入管上は「同じ所属機関」とは扱われない可能性があります。
そのため、在留資格変更許可申請が必要になるかどうかを、個別に確認する必要があります。
なぜ会社の形が変わると在留資格に影響する?
特定技能では、外国人本人の在留資格と、受入れ企業である特定技能所属機関が密接に結びついています。
特に、外国人が
・どの会社で
・どんな業務を行い
・どのような雇用条件で働くのか
は、在留資格の審査上重要な要素です。
そのため、会社の法人格が変わると、
「同じ職場で働き続けるだけだから問題ない」
とは単純に言えません。
法人格の変更によって、入管上の受入れ主体が変わったと判断される場合には、在留資格変更の手続きが必要になることがあります。
「会社名が変わっただけ」とは限りません
実務上、特に注意したいのは、表面的には同じ事業を続けていても、法律上の主体が変わるケースです。
たとえば、
個人事業主
↓
株式会社を設立
という法人化の場合、事業内容や勤務場所がほとんど同じでも、個人と法人は別の法的主体です。
同様に、吸収合併や吸収分割でも、雇用主や事業承継の形によっては、特定技能所属機関の扱いが変わることがあります。
つまり、
「事業は続いているから大丈夫」ではなく、
「誰が雇用主になるのか」まで確認することが重要
です。
変更が決まってからではなく、分かった時点で相談を
出入国在留管理庁の案内では、こうした事由が発生することが分かり次第、速やかに地方出入国在留管理局へ相談するよう求めています。
ここはかなり重要です。
法人化や合併は、ある日突然決まるというより、
・会社設立の準備
・契約関係の整理
・事業承継の計画
・合併契約
・分割計画
など、事前に動き始めることが多いです。
そのため、特定技能外国人を雇用している場合は、
会社変更の準備と同時に、入管手続きも並行して確認する
のが安全です。
企業側で確認しておきたいポイント
会社の形が変わる予定がある場合、少なくとも次の点は整理しておくと安心です。
・変更後の雇用主は誰になるのか
・外国人の雇用契約はどう引き継がれるのか
・勤務場所は変わるのか
・仕事内容は変わるのか
・賃金や労働条件は変わるのか
・特定技能所属機関としての要件を引き続き満たすか
・在留資格変更許可申請が必要か
・その他の届出が必要か
単に会社登記の変更だけを見るのではなく、外国人の雇用関係全体を確認することが大切です。
特定技能は「外国人本人の手続き」だけではありません
特定技能制度では、外国人本人だけでなく、受入れ企業にも多くの義務があります。
そのため、
「外国人の在留期限はまだ先だから大丈夫」
「更新時にまとめて対応すればいい」
という考え方では、手続きが遅れるおそれがあります。
会社側に大きな変更があるときは、在留期限に関係なく、その変更自体が在留資格手続きに影響する可能性があります。
まとめ
特定技能外国人を受け入れている企業が、
・法人化
・吸収合併
・吸収分割
・個人事業主の死亡
などによって法人格に変動が生じる場合、在留資格変更許可申請が必要となることがあります。
大切なのは、
「会社の形が変わる=会社内部だけの問題ではない」
という点です。
特定技能では、受入れ企業の変更が、外国人本人の在留資格にも関係する場合があります。
そのため、会社の変更が決まってからではなく、変更が予定されている段階で早めに確認しておくことをおすすめします。
伊達行政書士事務所では、特定技能外国人を雇用している企業の法人化・合併・組織変更などに伴う在留資格手続きについてもご相談を承っています。
「法人化する予定だけど、特定技能の手続きは必要?」
「合併後もそのまま働いてもらえる?」
といった段階からでも、お気軽にお問い合わせください。

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