転職したら在留資格変更は必要?
「技術・人文知識・国際業務」、いわゆる**「技人国」**の在留資格で働いている外国人の方から、
「転職したら在留資格を変更しないといけませんか?」
というご相談を受けることがあります。
結論からいうと、技人国の方が転職したからといって、必ず在留資格変更許可申請が必要になるわけではありません。
転職後も現在の「技術・人文知識・国際業務」に該当する活動を行うのであれば、在留資格そのものを変更せずに働ける場合があります。
一方で、転職時には「仕事内容」「入管への届出」「学歴・職歴との関連性」など、確認しておきたい重要なポイントがあります。
今回は、技人国の方が転職するときに確認したい3つのポイントについて解説します。
1.新しい仕事内容は「技人国」の範囲内か
まず確認したいのが、転職後に行う仕事内容が「技術・人文知識・国際業務」で認められる活動に該当するかという点です。
出入国在留管理庁は、技人国の方が転職する場合について、転職後の活動が現在の在留資格に基づく活動と変わらない場合には、転職を理由として直ちに在留資格変更許可申請が必要になるわけではないとしています。反対に、転職後の活動が現在の在留資格に基づく活動から変わる場合には、在留資格変更許可申請が必要になります。
そのため、単に「会社が変わったか」だけではなく、新しい会社で実際にどのような仕事をするのかを確認することが重要です。
たとえば、通訳・翻訳、営業、企画、経理、設計、システム開発など、専門的な知識や技術を必要とする業務であれば、技人国に該当する可能性があります。
一方で、工場での単純なライン作業、商品の仕分け、清掃、運搬など、専門的知識を必要としない作業が業務の中心となる場合には注意が必要です。
職種名だけで判断するのではなく、実際の業務内容や業務割合まで確認することが大切です。
2.転職したときは「所属機関に関する届出」が必要
技人国の方が転職する場合、在留資格変更許可申請が不要であったとしても、別途忘れてはいけない手続があります。
それが、**「所属(契約)機関に関する届出」**です。
技人国の在留資格を持つ中長期在留者については、
- 会社を退職して契約が終了したとき
- 転職して新しい会社と契約を締結したとき
などには、原則としてその事由が生じた日から14日以内に出入国在留管理庁へ届け出る必要があります。届出者は外国人本人です。
ここは、在留資格変更許可申請と混同されやすいところです。
つまり、
「在留資格変更は不要でも、所属機関に関する届出は必要」
というケースがあります。
転職後に在留資格の名称が変わらないからといって、何の手続も必要ないとは限りません。
3.学歴・職歴と新しい仕事内容に関連性があるか
技人国では、仕事内容だけでなく、本人の学歴や職歴と、その仕事との関連性も重要な判断要素となります。
たとえば、大学や専門学校で学んだ内容と、新しい会社で担当する業務との間に一定の関連性があるか、あるいは必要な実務経験を満たしているかなどが確認されます。
また、
- 本人の学歴・職歴
- 新しい会社での業務内容
- 会社の事業内容
- 実際にその業務を行う必要性
なども含めて、総合的に確認していく必要があります。
「前の会社でも技人国だったから、新しい会社でも大丈夫」とは限りません。
転職によって会社や仕事内容が変われば、新しい勤務先で行う活動が技人国として適切かどうかを改めて確認することが重要です。
判断が難しい場合は「就労資格証明書」という方法も
転職後の仕事内容が現在の在留資格で認められるか不安な場合には、就労資格証明書を利用する方法があります。
就労資格証明書とは、外国人本人からの申請に基づき、その外国人が行うことのできる就労活動について、出入国在留管理庁が証明する文書です。
出入国在留管理庁も、技人国の方が転職し、新しい仕事内容が現在の在留資格で行える活動に含まれるか確認したい場合には、就労資格証明書の交付申請によって確認できると案内しています。
特に、
- 転職後の仕事内容が以前と大きく変わる
- 学歴との関連性が判断しにくい
- 業務内容に単純作業も含まれている
- 次回の在留期間更新に不安がある
といった場合には、事前に確認しておくことで、転職後の在留手続を進めやすくなることがあります。
「転職=在留資格変更」ではありません
技人国の方が転職した場合、
会社が変わったことだけを理由に、必ず在留資格変更許可申請が必要になるわけではありません。
大切なのは、
新しい会社で行う仕事が、現在の「技術・人文知識・国際業務」の範囲内であるか
という点です。
そのうえで、
- 新しい仕事内容が技人国に該当するか
- 所属機関に関する届出を行っているか
- 学歴・職歴と仕事内容に関連性があるか
を確認する必要があります。
転職は、外国人本人にとっても、採用する企業にとっても大きな節目です。
「今まで技人国で働いていたから今回も大丈夫」と判断するのではなく、転職先の仕事内容や本人の経歴を確認したうえで手続を進めることが重要です。
伊達行政書士事務所では、外国人の方の在留資格に関する手続だけでなく、外国人を採用する企業側からのご相談にも対応しています。
技人国での転職や外国人採用にあたり、在留資格上問題がないか判断に迷う場合は、お気軽にお問い合わせください。
▼ホームページへ
https://date-gyosei.com/

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