一定の条件で、最長1年の在留延長が認められる場合があります
特定技能1号は、原則として通算5年までの在留資格です。
そのため、5年が近づいている方にとっては、
「特定技能2号を目指しているけれど、試験に不合格だった」
「このまま日本に残って、もう一度試験を受けることはできないのか」
という不安が出てくることがあります。
こうしたケースについては、一定の条件を満たせば、再受験のために特定技能1号での在留を希望する申立てを行うことができる制度があります。
参考様式第1-31号では、特定技能2号の技能水準として必要な試験等に不合格となった方が、再受験のために引き続き特定技能1号での在留を希望する場合の申立てについて定められています。
対象になるのはどんな人?
この制度を利用するには、まず、特定技能2号の技能水準として必要な試験等に不合格となっていることが前提です。
そのうえで、申立書には、
・特定産業分野・業務区分
・試験等の名称
・受験年月日
・試験結果通知書の発行年月日
・総得点
・合格基準点の8割にあたる点数
などを記載します。
特に重要なのが、合格基準点の8割以上の得点を取っていることです。
つまり、
「不合格だったから誰でも延長できる」
という制度ではありません。
再受験で合格を目指すことを前提に、一定水準以上の得点を取っていることが必要です。
本人が約束すること
この申立てでは、外国人本人にも誓約事項があります。
本人は、
・合格基準点の8割以上の得点を取った試験の合格に向けて努力し、再度その試験を受験すること
・試験に合格した場合、速やかに「特定技能2号」または「介護」への在留資格変更許可申請を行うこと
・試験に合格できなかった場合、速やかに帰国すること
を誓約します。
したがって、この制度は単に在留期間を延ばすためのものではなく、次の在留資格への移行を目指して再受験するための仕組みと考えるのが分かりやすいです。
「介護」と書かれているのはなぜ?
申立書には、合格後の在留資格として
「特定技能2号」または「介護」
と記載されています。
これは、分野によって進む先の在留資格が異なるためです。
特定技能2号がある分野では、合格後に特定技能2号への変更を目指します。
一方、介護分野では、必要な試験に合格した後、在留資格「介護」への変更を行うからです。
会社側にも条件があります
この制度は、本人だけで完結するものではありません。
特定技能所属機関、つまり受入れ企業側も、次の事項を誓約します。
・引き続き申請人を雇用すること
・試験合格に向けた指導、研修、支援等を行う体制があること
申立書にも、会社側の誓約事項として明記されています。
つまり、企業側にも、
「再受験を支える体制があること」
が求められます。
単に在籍させておけばよいということではなく、試験合格に向けた支援体制も重要です。
企業側で早めに確認しておきたいこと
受入れ企業としては、外国人本人の在留期間が5年に近づいてから慌てて対応するのではなく、早めに次の点を確認しておくことが大切です。
・特定技能1号の通算在留期間
・特定技能2号等に必要な試験の受験状況
・試験結果と得点
・合格基準点の8割以上かどうか
・再受験の予定
・会社として継続雇用できるか
・指導、研修、支援の体制があるか
特に、試験結果通知書の内容は、申立てを行ううえで重要な資料になります。
「5年が近い=すぐ帰国」ではない場合もあります
特定技能1号は原則5年までですが、一定の条件を満たす場合には、再受験のために在留期間を延長できる可能性があります。
そのため、
「5年が近いから、もう帰国するしかない」
とすぐに判断する必要はありません。
ただし、対象になるには条件があり、本人の得点や再受験の意思、会社側の支援体制などを確認する必要があります。
まとめ
特定技能1号での在留が5年に近づいている方で、特定技能2号等に必要な試験に不合格だった場合でも、
合格基準点の8割以上の得点を取っており、再受験して次の在留資格を目指す意思がある場合には、通算在留期間を超える在留について申立てができる場合があります。
また、本人だけでなく、受入れ企業にも継続雇用と試験合格に向けた支援体制が求められます。
伊達行政書士事務所では、特定技能1号の通算在留期間が近づいている方や、特定技能2号等への移行を目指す外国人・受入れ企業について、試験結果や申立書、在留資格変更の流れを確認しながらサポートしています。
「5年が近いけど、まだ2号に合格していない」
「この点数なら対象になる?」
「会社として何を準備すればいい?」
という段階からでも、お気軽にご相談ください。

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